
この2つを知ることで総合所得金額を計算できます。
損益通算とは?
損益通算とは、所得の損失を、他の所得の利益で通算する仕組みのことです。

所得税を計算する時は、損益通算は所得金額を算出してから行います。
→所得金額の算出方法についてはこちらでご紹介しています。
損益通算できる所得は?
- 不動産所得
- 事業所得
- 山林所得
- 譲渡所得
この4つの所得については、他の所得と損益通算することができます。

不動産所得、譲渡所得の中でも、損益通算できない所得がありますのでご注意ください。
不動産所得、譲渡所得なのに損益通算できない所得とは?
不動産所得なのに損益通算できない所得
不動産所得の損失でも、土地の取得にかかった借入金の負債利子は損益通算することができません。
※建物の取得にかかった借入金の利子は損益通算することができます。
譲渡所得なのに損益通算できない所得
- ゴルフ会員権、別荘、宝石などの生活に必要ない資産の譲渡
- 土地・建物(賃貸含む)の譲渡損失
- 株式等の譲渡損失
上場株式等と特定公社債等の譲渡損益は、同一年の上場株式等の譲渡所得、確定申告を要件として申告分離課税を選択した配当所得、一部の利子所得となら損益通算することができます。
損益通算の方法を紹介

所得のグループ
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経常所得グループ
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一時的な所得グループ
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STEP1 同じグループ同士で損益通算
まず、同じグループ内の所得同士で損益通算をします。
- 経常所得グループ・・・経常所得グループ内の所得同士で損益通算
- 一時的な所得グループ・・・一時的な所得グループ内の所得同士で損益通算
長期譲渡所得か一時所得の利益が残った場合は2分の1にする
STEP2 経常所得と一時的な所得で損益通算
それぞれのグループごとに損益通算をした後に、経常所得と一時的な所得で損益通算をします。
STEP3 残った損失は・・・
STEP1、2の損益通算を行っても損失が残った場合は、山林所得→退職所得の順番に残った損失を差し引いていきます。
山林所得に損失がある場合
繰越控除とは?

繰越控除とは、その年に生じた所得の損失額を繰り越して、翌年以降の黒字の所得金額から差し引くことです。
純損失の繰越控除
純損失の繰越控除は、青色申告者が受けられる特典の1つです。
純損失とは、青色申告者の所得税の計算で損益通算しても控除しきれなかった損失のことです。
純損失の繰越控除では、翌年以降3年間(法人は10年間)にわたって各年分の所得金額から控除できます。
雑損失の繰越控除
災害や盗聴での損失を所得から控除できることを雑損控除と言います。
雑損失の繰越控除では、雑損控除で控除しきれなかった雑損失を、翌年以降3年間にわたって各年分の所得金額から控除できます。
上場株式等の譲渡損失の繰越控除
上場株式等の譲渡損失の繰越控除は、上場株式、特定公社債の譲渡損失のうち、損益通算後も控除しきれない金額について、確定申告を行うことで翌年以降3年間にわたって繰越、各年分の譲渡所得、配当所得、利子所得(申告分離課税選択)と損益通算することができます。
居住用財産の譲渡損失の繰越控除
居住用財産の譲渡損失の繰越控除は、その年の合計所得金額が3,000万円以下、所有期間が5年超の居住用財産の譲渡損失の場合、翌年以降3年間にわたって各年分の所得金額から控除することができます。
損益通算をして繰越控除をすれば総所得金額が計算できる!

分離課税の所得は、総所得金額とは別に算出します。
総所得金額は、税金の対象となる金額のことです。
所得税を計算するには、総所得金額を算出した後に課税総所得金額の算出が必要となります。