
災害時に絶対必要な備蓄は「水」!どのくらい準備しておけばいいの?
災害が発生した時に、水はとっても重要な備蓄となります。
食べ物が重要と考える方が多いかもしれません。
もちろん、食料もとても重要ですが、重要度で言うと水の方が上になるでしょう。
人間(大人)は55%~60%が水分で構成されてできています。
そして、20%の水分損失で死に至ると言われています。
災害時は食事もまともにできない可能性があり、水の配給がすぐに行われるとは限りません。
また、飲料水だけでなく生活用水のことも考えると1人1日当たり250~300L近く必要になると言われています。

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そこで今回はどのくらい水を備蓄すればいいのか、備蓄の仕方、使い方まで紹介していきます。
水はどのくらい備蓄すればいいの?


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東日本大震災を含め、今まで発生した大震災では、支援物資が届くまで3日かかっています。
この3日間分は最低限自分たちで用意しておかないといけないということです。
飲料水と生活用水を合わせると1人あたり1日に300Lも必要となると紹介しましたが、300L×3日分×人数分を用意できる家は無いと思います。
そこで、健康維持に必要な水分摂取量を最低限3日分用意することをおすすめします。
健康維持に必要な水分摂取量
健康維持に必要な水分摂取量(1日に必要な水分摂取量)とは、体重1㎏につき、成人は50ml、子どもは100ml、幼児は150ml程度と言われています。
【例】
- 体重60kgの男性の場合・・・体重60kg×50ml=3L
- 体重50kgの女性の場合・・・体重50kg×50ml=2.5L
- 体重20kgの子どもの場合・・・体重20kg×100ml=2L
- 体重10kgの幼児の場合・・・体重10kg×150ml=1.5L
これらは必要な水分量1日分なので、3日分の量を人数分用意しておく必要があります。
例で挙げた4人家族の場合なら、
- 男性:3L×3日分=9L
- 女性:2.5L×3日分=7.5L
- 子ども:2L×3日分=6L
- 幼児:1.5L×3日分=4.5L
9L+7.5L+6L+4.5L=27L必要となります。
2Lペットボトルであれば、13.5本も必要となりますが、空きスペースを活用して分散して備蓄しておくことで非常時でも対応することができます。
水の備蓄は、買って眠らせるものではなく日常生活で使う水のストックを増やしておくという考えにしましょう。

FP
水はどんなに備蓄していても尽きてしまうもの。だから・・・
先ほど紹介した必要最低限の水の備蓄について、実践していても生活用水に使用してしまったりなどして、多めに備蓄したとしてもその内無くなってしまいます。

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東京都水道局では、震災時の飲み水を確保するために2km距離内に1か所、給水拠点を設置しています。
→ 給水拠点の確認はこちらでできます。
東京都以外の自治体でも災害時の給水拠点が決められているので、事前に確認しておきましょう。

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無くなった時でも給水拠点を知っていれば安心して行動することができますよね。
生活用水は節水が重要!
備蓄しておく水の量として紹介したのは飲料水の分だけでした。
つまり、生活用水として水を使うのはできるだけ節水する必要があるということです。
料理で節水するポイント
災害時でも料理をしなければお腹がすいて健康状態も不安定になってしまいます。
そこで、レトルトや缶詰などの保存食を使って料理をする必要がありますが、料理をすると調理器具や食器、野菜を洗うための生活用水が必要となります。
料理をする際の生活用水を節水するポイント
- 雑菌の付きやすいまな板は使わず、キッチンばさみやスライサーを使って食材を切る。
- 食材を和える時、粉をまぶす時はボウルを使わず、ビニール袋を使う。
- 食材に触れる時は、そのままではなく手にビニール袋をかけておく。(手の汚れ防止)
- 使い終わった調理器具は洗わずに、ウェットティッシュなどで汚れを拭いてアルコールスプレーで除菌する。
- 食器は洗わなくていいように、ラップをかぶせて、食事するたびにラップを取り替える。
- 米のとぎ汁やゆで汁は食器洗いや床掃除に再利用する。
食事の際は、どうしても生活用水を使ってしまいがちですが、災害時にいつもと同じように水を使ってしまっていたら、備蓄はあっという間になくなってしまいます。

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お風呂に入る代わりにできる節水ポイント
お風呂も生活用水を沢山使う要因となります。
しかし、お風呂に入れないということは衛生面に不安がありますよね。
そこで、お風呂に入る代わりにできる節水ポイントを紹介します。
お風呂に入れなくても清潔に暮らすために
- 身体は大判のウェットシートかタオルを湿らせて拭く。
- 髪の毛は、ウェットティッシュをヘアーブラシにさしてブラッシングする。
お風呂だけでなく、歯を磨くときも水を使うと思いますが、歯ブラシではなく濡らしたガーゼを指に巻いて歯を拭き、キシリトールガムを噛むことで代用することもできます。
災害時は水がとても重要で有限なので、どれだけ生活用水を節約できるかが重要になります。
普段の生活の中で、災害時にどう対応すればいいのかを考えておくようにしましょう。