
火災保険値上げ!2024年10月に保険会社4社で保険料値上げが決定。保険料を安くするには?
HOME > 火災保険 > 戸建・分譲マンション >
火災保険の純保険料率で参考にされる参考純率が損害保険料率算出機構によって2023年6月28日に、全国平均13%上げることが決定されました。
「参考純率」は、火災保険会社が火災保険料の設定をする際に基準とする料率のことです。
なぜ火災保険料を値上げされるのでしょうか?
ご紹介していきます。
火災保険料の値上げには自然災害の増加が関係している
2021年度の寒波や大雪、大雨など、2022年度の台風やひょう災などの自然災害が毎年発生して、修理費が高騰していることが火災保険料の値上げの背景にあります。


FP
最近も台風による大雨など自然災害が発生しています。
火災保険は自然災害などの損害に備えることができますが、自然災害が多く発生すると保険料が値上がりするという関係性があります。
水災リスクへの公平性のため水災料率を細分化
水災料率は、火災保険料を計算する際に、水災リスクを保険料に入れ込むための料率のことです。
台風(風災)や雪災などの料率は、地域ごとに差がありましたが、水災料率は全国一律となっていました。
細分化する単位は市区町村別となり区分数は、保険料の最も安い「1等地」~最も高いグループである「5等地」までの5区分とされます。

FP
火災保険の保険料率の改定によってどのくらい値上がりする?
損害保険料率算出機構では、改定する参考純率による改定率の例(保険金額 建物:2,000万円、家財:1,000万円で築10年以上の場合)が建物構造別に示されています。
木造戸建等の改定率(H構造)
都道府県 | 改定率 | 水災料率の改定 (1等地~5等地) |
---|---|---|
東京都 | +6.3% | -1.3~+19.0% |
大阪府 | +17.3% | +11.4~+27.1% |
愛知県 | +8.9% | +1.9~+20.6% |
群馬県 | +18.1% | +12.3~+27.7% |
東京都 | +6.7% | -1.3~+19.0% |
鉄骨造戸建等の改定率(T構造)
都道府県 | 改定率 | 水災料率の改定 (1等地~5等地) |
---|---|---|
東京都 | +13.3% | +5.2~+26.8% |
大阪府 | +21.5% | +14.9~+32.6% |
愛知県 | +14.8% | +7.2~+27.2% |
群馬県 | +23.2% | +16.9~+33.6% |
山形県 | +9.2% | +3.7~+18.4% |
マンション等の改定率(M構造)
都道府県 | 改定率 | 水災料率の改定 (1等地~5等地) |
---|---|---|
東京都 | +10.4% | +4.3~+20.2% |
大阪府 | +16.9% | +11.6~+25.9% |
愛知県 | +13.7% | +7.6~+23.6% |
宮崎県 | +23.9% | +20.4~+29.9% |
香川県 | +10.5% | +3.7~+21.3% |
太赤:47都道府県の中で最大改定率 太青:47都道府県の中で最小改定率
参考純率の改定率は、都道府県や建物の構造によって異なります。
一部値下げとなる地域もありますが、値上げされる地域が多いです。
火災保険料の値上げを発表しているのはこの4社
損害保険料率算出機構が決定した参考純率によって、2019年10月から火災保険料を値上げすると発表しているのは・・・
- 三井住友海上
- 損保ジャパン
- 東京海上日動
- AIG損保
の4社です。
この他の火災保険会社でも参考純率の値上げに合わせて、火災保険料を値上げすることも考えられます。
保険料の値上げだけじゃない!築浅割引の割引率の拡大も発表!
火災保険会社では2024年10月の保険料値上げだけではなく、その中でも保険料を安く契約する方法についても発表されています。
東京海上日動「トータルアシスト住まいの保険」
東京海上日動「トータルアシスト住まいの保険」では、免責金額の改定することが発表されています。
- 風災リスクの免責金額
契約開始日時点で15年~30年未満の築年数の建物の場合、免責金額を0円・5,000円・3万円のいずれかを設定した場合でも、風災リスクの免責金額は5万円で設定されます。 - 盗難・水濡れ等リスクの免責金額
免責金額を0円・5,000円・3万円のいずれかを設定した場合でも、盗難・水濡れ等リスクの免責金額は5万円で設定されます。
損保ジャパン「THE すまいの保険」
損保ジャパン「THE すまいの保険」でも、自己負担額の改定することが発表されています。
- 風災、ひょう災、雪災の自己負担額
築30年以上、築年数不明の建物の場合、自己負担額を0円・1万円・3万円のいずれかを設定した場合でも、5万円で設定されます。
免責金額・自己負担額とは
自己負担額(火災保険会社によっては免責金額)は、損害を被った場合に、損害額のうち自己負担する額のことです。
火災保険は値上がり前に見直して!
火災保険料が値上がりはほとんどの人が嫌だと思います。
そんな方は火災保険料が値上がりする10月までに火災保険を見直して長期契約しておきましょう。
火災保険料が値上がりする前に、契約した内容については10月以降も同じ補償内容で火災保険料も変わりません。
長期契約をすれば、値上がりする前の契約をその分続けることができるのでお得になります。

FP
では、火災保険を見直すポイントを紹介しておきます。
値上がり前に火災保険を見直すポイント!
ハザードマップで地震・水害リスクをチェック!
火災保険料を安くするために、必要な補償を外してしまっては火災保険の意味がありません。
まずはハザードマップを確認し、地震や水害リスクがあるかどうかをチェックしましょう。
特に、火災保険加入者が入っていてよかったと思う補償が【地震保険】と【水災補償】です。
安易に補償を外すのは、万が一に備えられないのでやめましょう。
臨時費用保険金の設定は最低限必要な額で良い!
臨時費用保険金は、損害保険金にプラスして支払われる保険金のことですが、意外と修理金額以上に支払われるケースが多いです。
保険金が多くもらえてラッキーと思うかもしれませんが、その分の保険料を支払っています。
損害保険金にプラスして支払われるので、損害保険金の設定さえ十分にしていれば臨時費用保険金はそんなに高額に設定する必要はありません。
臨時費用保険金の支払割合を設定できる火災保険の場合は、最低限必要な割合で設定することで保険料を安く抑えることができます。
自己負担額を設定して保険料を安く!
自己負担額(免責金額)は、損害を被った場合に損害額のうち自己負担する額のことです。
自己負担額を設定している場合、損害額から設定した自己負担額を引いた金額が保険金として支払われます。

FP
損害時には、支払われる保険金が設定している自己負担額に応じて減額されますが、支払う保険料は安くなるのでぜひ検討してみてください。
火災保険料の値上げ前に、火災保険を見直してお得に万が一に備えましょう。