コロナウイルスのせいで、経済に大きな影響が出ていますが、もしこのままコロナが拡大してしまって加入している火災保険会社が破綻してしまって大災害が起こってしまった場合に、しっかり補償されるのでしょうか?

火災保険会社の破綻。補償はどうなるの?
火災保険会社は、基本的に損害保険契約者保護機構に加入しています。
そのため、火災保険会社が破綻してしまい、保険金が支払えない状況になってしまっても、損害保険契約者保護機構が保険会社の代わりに保険金を支払ってくれます。
火災保険会社の破綻後3か月間
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破綻から3か月経過後
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保険金全額の支払い補償割合100%
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保険金8割の支払い補償割合80%
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居住用建物または家財を保険の対象とする地震保険の保険金や返還保険料は100%補償されます。
損害保険契約者保護機構に加入している火災保険会社
- CHUBB保険
- AIG損保
- SBI損保
- 共栄火災
- 損保ジャパン
- 楽天損保
- あいおいニッセイ同和損保
- 三井住友海上
- セコム損保
- 東京海上日動
- 日新火災
- NIA
- セゾン自動車火災
- ソニー損保
- ジェイアイ傷害火災
大半の火災保険会社は損害保険契約者保護機構に加入していて、破綻時にも補償を受けられるというようです。
共済は損害保険契約者保護機構の対象外!保障はどうなるの?
共済の場合は、火災保険会社のように損害保険契約者保護機構に加入しているわけではないので、共済が破綻してしまっても共済が保障するしかありません。
しかし、共済では経営困難になった際にでも保障できるように、日ごろから共済契約準備金の積み立てを行っています。

共済では共済金の支払余力を%で公開していますので、参考までに紹介します。
共済3社の支払余力
共済 | 支払余力(%) |
こくみん共済 | 1810.1% |
JA共済 | 1082.9% |
都道府県民共済 | 847% |
%で記載されているため、どのくらいの支払余力があるかわかりづらいですが、都道府県民共済では総支払限度額というものも設定されています。
- 風水害等は850億円
- 地震等は2,600億円(2019年4月1日時点)
支払余力とは異なりますが、総支払限度額がしっかり用意されているということがわかります。
総支払限度額を超えるときなどは、見舞共済金を削減して支払われることになります。
また、火災保険会社でも共済と同じようにソルベンシー・マージン比率というものを公開しています。
ソルベンシー・マージン比率とは?
ソルベンシー・マージン比率が200%以上であれば、保険金等の支払能力に問題はないと言われています。
【計算方法】
ソルベンシー・マージン比率=支払余力(マージン)÷(1/2)×通常の予測を超える危険(リスク)に対応する額
火災保険会社の支払余力(ソルベンシー・マージン比率)を公開!

高い順に紹介していきます。
火災保険会社 |
ソルベンシー・マージン比率(%)
|
CHUBB保険 |
1609.30%
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ジェイアイ傷害火災 |
1487.60%
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日新火災 |
1219.90%
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AIG損保 |
1189.50%
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共栄火災 |
929.80%
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東京海上日動 |
825.40%
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ソニー損保 |
813.00%
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三井住友海上 |
723.20%
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損保ジャパン |
722.20%
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あいおいニッセイ同和損保 |
688.20%
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SBI損保 |
657.00%
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セコム損保 |
645.00%
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楽天損保 |
636.60%
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NIA |
491.80%
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セゾン自動車火災 |
341.70%
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ソルベンシー・マージン比率は200%以上であれば、保険金等の支払能力に問題はないされているため、15社すべてが問題ないということになります。
しかし、ソルベンシー・マージン比率は目安でしかないため、ソルベンシー・マージン比率が高ければ高いほど安全ということは一概には言えません。

地震保険にも政府により総支払限度額が設定されています。
1回の地震等によって支払う保険金に限度額=総支払限度額
地震保険では、総支払限度額が設定されていて、大規模地震が起こった際にでもしっかり保険金が支払われるように政府によって限度額が設定されています。
総支払限度額を超えて保険金の支払いが発生することが無いように、適宜見直しがされています。
2019年7月現在の総支払限度額
11兆7,000億円
こちらの総支払限度額は、関東大震災級の地震が発生した場合でも、この額を超えることがないように決定されています。
火災保険会社では、破綻でも大災害・大地震の時でも、しっかり保険金を支払えるように準備されています。
