
生命保険料の算出方法は?
生命保険の保険料は、大数の法則と収支相等の原則に基づいていて、3つの予定基礎率(予定利率・予定死亡率・予定事業費率)で算出されます。
大数の法則とは?
少ないケースでは見いだせないが、数多くのケースを見れば一定の法則があることを言います。
収支相等の原則とは?
保険会社の収入(保険料総額)と保険会社の支出(保険金額総額)が等しくなるように保険料が算定されていることを言います。
生命保険料は何で構成されているの?
生命保険料だけでなく、保険料は純保険料と付加保険料で構成されています。
純保険料とは?
純保険料とは、保険金を支払う財源のことで、予定死亡率・予定利率をもとに算出されます。
純保険料には、死亡保険料と生命保険料があります。
付加保険料とは?
付加保険料とは、保険の運営・維持費用で、予定事業費率をもとに算出されます。
生命保険の基本的な用語についてはこちらで解説しています
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生命保険料には払込猶予期間がある!

猶予期間中に保険事故が発生した場合は、未払込保険料を差し引いて保険金や給付金が支払われます。
生命保険料の払込猶予期間
- 月払い・・・払込日の翌月初日~翌月末
- 半年・年払い・・・払込日の翌月初日~翌々月の応当日
応当日は各月・半年ごとの契約日にあたる日付のことです。
もし、生命保険料の払込みが難しくなってしまったら・・・
生命保険料の払込みが難しくなってしまった場合は、保険料の払込みを中止して解約返戻金をもとに契約を継続できる制度があります。
この制度には、払済保険と延長(定期)保険の2つがあります。
※契約は継続されますが、特約は消滅してしまいますのでご注意ください。
払済保険とは?
払済保険は、解約返戻金をもとに一時払保険(一時払養老保険)に変更するものです。
保険期間は変わりませんが、保険金額(保障額)は下がってしまいます。
延長(定期)保険とは?
延長(定期)保険は、解約返戻金をもとに一時払いの定期保険に変更するものです。
保険金額はもとの契約のままですが、保険期間は短くなってしまいます。
生命保険には貸付制度がある!

生命保険の貸付制度には、
- 自動振替貸付
- 契約者貸付
の2つがあります。
自動振替貸付とは?
自動振替貸付は、払込猶予期間に払込みができなかった場合に、保険会社が解約返戻金の範囲内で自動的に保険料を立て替えて契約を持続させる制度です。
振り替えられた保険料(貸付金)には利息がつきます。
そのため、後日保険料を払い込む際には、未払い分+利息の払込みが必要となります。
契約者貸付とは?
契約者貸付とは、解約返戻金の一定範囲内(70~90%)で、保険会社から融資を受けられる制度です。
もちろん、契約者貸付にも利息がかかります。
生命保険には配当金がもらえることあり!
保険会社では、保険料の収入が実際の支出を上回った場合に、3つの差益がでることがあります。

3つの差益とは?
- 死差益・・・実際の死亡率が予定死亡率より低くなった場合に出る利益
- 利差益・・・運用による実際の運用収益が、予定利率に基づく収益よりも多くなった場合に出る利益
- 費差益・・・実際の事業費が、予定事業費率によって見込まれた事業費を下回った場合に出る利益
しかし、どの生命保険であっても配当金が必ずあるというわけではありません。
- 配当金がある保険を有配当保険
- 5年ごとに利差益から配当が支払われる保険を準有配当保険
- 配当金が無い保険を無配当保険
