全期間固定型は、借りたときの金利がローン完済まで続きます。
全期間固定金利の中でも大きく2種類のタイプがあり、借入時から完済まで金利が一定のものと、当初10年間と11年目以降などで金利が変わる段階金利のものがあります。
段階金利のタイプの場合は、途中で金利が変わりますが、変更後の金利は住宅ローン借入時に決まっています。
ポイント
低金利期に借入を行えば、長期間に渡って低金利の恩恵を受ける事ができる
借入時に総返済額が確定
金利は経済状況によって常に変化していますが、全期間固定型で契約すれば世の中の金利が変化してもローンの金利は完済まで変わりません。
金利が低い時期に全期間固定型で借りると、金利が上がっても影響を受けることがないので、安心して返済ができます。
また、毎月の返済額が変わらないので、ローン残高の計算もしやすく人生設計が立てやすいというメリットがあります。
総返済額も借入時に確定するので、繰り上げ返済の計画や、教育資金、老後資金の準備など資金計画も立てやすいです。
段階固定金利とは
前述の段階金利とは、所定の期間経過後(多くの場合は10年)に、金利が引き上げられる金利タイプの事をいいます。
金利は途中で変わりますが、当初の契約時にあらかじめ決められているため、分類としては全期間固定金利型に分類されます。
固定期間選択型とよく似ていますが、契約時に引き上げ後の金利が決まっている事が大きな違いです。
考え方としては、「最初の10年間だけは本来の支払い額から割引されてる」というイメージを持つと良いかもしれません。
全期間固定金利型の代表、フラット35
全期間固定型の代表が、住宅金融支援機構の商品であるフラット35です。
現在、全期間固定型といえばフラット35というくらい主流になっています。
フラット35を契約したい場合の窓口は、住宅金融支援機構ではなく銀行になります。
取り扱う銀行によって金利や手数料が若干異なりますが、国民の住まい向上を目的として運営されている国の機関なので、ローンの審査は比較的緩めで保証料や保証人が必要ないのが特徴です。
金利変動を考えるのが面倒で借入時に総返済額が確定する安心感を手に入れたい人には、フラット35などの全期間固定金利がおすすめです。
■最長35年間現在の金利で固定
借り入れした時に返済までの全期間の金利と返済額が確定するのが最大のメリットです。
取扱銀行は住宅金融支援機構のフラット35のページで検索が可能です。
■物件価格の全額を借入可能
融資限度額は物件価格の全額になります。つまり頭金なしで住宅を買うことができます。
ただし、融資率が物件価格の9割以下より9割超のほうが金手が高く設定されています。
■ローン保証料が無料、連帯保証人も必要なし
通常、住宅ローンを借りるときには連帯保証人を立てる代わりに、数十万円のローン保証料がかかることが多いですがが、フラット35は、連帯保証人も立てる必要がなく、保証料も無料です。
■審査は比較的緩め
銀行のような厳しい審査ではないため、自営業者や派遣社員など収入が不安定な人や、シングルの女性でも比較的借り入れがしやすいです。
民間住宅ローンの審査がシビアなのとは対照的です。
■やや厳しい物件検査が必要
フラット35は品質の良い住宅を増やすことが目的なので、物件が住宅金融支援機構の定める技術水準に適合していないと融資を受ける事ができません。
検査機関に審査を依頼し、適合証明書を受け取り、銀行に提出する流れになっています。
フラット35のバリエーション
フラット35
住宅金融支援機構の最長35年の全期間固定型ローンです。住宅ローンの大道として一番最初に検討する価値あり。
フラット35S
省エネルギー性、長期優良住宅の認定を受けた住宅で、その住宅性能によって当初10年間金利を引き下げる(Aプラン)と、当初期5間金利を引き下げる(Bプラン)があり。
フラット50
長期優良住宅の認定を受けた住宅で利用可能、最長50年の長期固定型ローンです。
対象は44歳未満ですが、親子リレー返済にする場合は満44歳以上でも申し込むことができます。
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フラット35の住宅ローン
フラット35は、35年全期間の長期固定金利型ローンです。 住宅金融支援機構と民間金融機関の提携した住宅ローンで、民間金融機関が貸し出したローン債権を住宅金融支援機構が買い取り、証券化して機関投資家に売 ...
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まとめ:全期間固定金利型の特徴
※元利均等返済の場合
最初から最後まで金利が変わらない一律タイプ
- 金利は融資実行時か、申し込み時に決定したものが完済まで続き、変わらない
- 返済額が変わらない
途中で金利が変わる段階固定金利タイプ
- 通常、当初10年間よりも11年目以降の金利が高く設定されている
- 11年目以降の金利は融資実行時または、申し込み時に決定されている事が多い
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