ミックスローンとは、一般的に『固定金利型』と『変動金利型』など、異なる金利タイプをミックスさせた住宅ローンの事をいいます。
一般的な組み合わせとしては、固定金利と変動金利の比率を半分ずつにするというものが多いです。
例えば、3,000万円の住宅ローンを利用する場合、固定金利1,500万円+変動金利1,500万円となります。
この場合、固定金利の方は期間を選択する事が可能です。
銀行などで借りる場合は2〜10年の期間を選択するのが一般的ですが、ネット銀行の中には35年間の長期に渡る長期間の固定金利型ローンとのミックスも可能な場合があります。
ただ、固定金利の期間を何年で設定するかは、金利変動を予測できないので、景気動向を見ながら判断する必要があります。
また、ミックスローンには固定金利+変動金利の組み合わせだけではなく、2年固定+10年固定といった固定金利同士のミックスが可能な金融機関や、
ネット銀行などでは、固定金利と変動金利の比率を5:5ではなく、7:3など自由に選べる金融機関もあります。
金利変動に対するリスクを少しでも分散したいのであれば、ミックスローンの利用も検討してみると良いでしょう。
ミックスローンのメリットと注意点
例えば、全期間固定金利と3年固定金利のミックスをした場合で考えてみると、
3年固定は、借入時点での金利は圧倒的に3年固定金利のほうが低くなり毎回の返済額も低く済みます。
全期間固定は、当初の金利や毎月の返済額も3年固定と比べると高くなりますが、最後まで金利上昇の心配をする必要がありません。
この2つの組み合わせをミックスする事により、ある程度の安心感を得ながら、全期間固定金利よりも当初の返済額を抑える効果があります。
注意点としては、今後金利が上昇すれば全期間固定のみで借り入れを行った場合よりも毎回の返済額が多くなり、総返済額が増えてしまうリスクがあります。
組み合わせのパターンや、将来の金利動向によっては予想以上に金利上昇の影響を受けてしまう可能性がある事を認識したうえで使用するようにしてください。
また、金利ミックスを行う場合には、金融機関によっては2つの住宅ローンを借りる事になる場合と、1つの住宅ローンとして借り入れを行える場合があります。
2つの住宅ローンとみなされる場合には事務手数料等も2本分掛かる事になりますので注意が必要です。
ミックス金利の一例
- 固定金利 50% + 5年固定 50%
- 変動金利 30% + 3年固定 70%
- 10年固定 50% + 3年固定 50%
- 全期間固定金利 50% + 変動金利や固定期間選択型 50% など
金利変化による毎回返済額イメージ
全期間固定金利と3年固定のミックスローンを組んだ場合の例をもとに金利変化のイメージを確認してみましょう。
今後現在よりも金利が上昇した場合には、固定金利型がミックスされているため、3年固定単独で組んだ住宅ローンと比べると上昇が緩やかになっています。
今後現在よりも金利が上昇した場合には、固定金利型がミックスされているため、3年固定単独で組んだ住宅ローンと比べると下降が緩やかになります。
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(構成・文=横山 晴美/ファイナンシャルプランナー) 住宅ローンの返済方法は金利の変わらない「固定金利」と金利が経済状況によって変動する「変動金利」があります。 どちらにもメリット・デメリットがあるの ...
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