生命保険

変額保険とは?メリット・デメリットや向いている人の特徴も紹介

和泉 直樹 ファイナンシャルプランナー

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
2017年よりWebライターとして活動。2020年からは金融系の記事案件でもSEOを駆使しながら執筆活動中。幅広いジャンルの金融系記事の執筆経験や、それを通じて得た専門知識をもとに分かりやすさと読みやすさを意識しながら記事を作成しております。

生命保険を探していて、資産運用も一緒にできる変額保険が気になる方もいますよね。
ただ変額保険にはリスクも伴うため、怖いイメージもあるのではないでしょうか。

確かに変額保険には連動する金融商品の運用状況次第でもらえる保険金が減るリスクはあります。ただ運用実績が好転すればより多くの保険金がもらえる上に、インフレや税金対策になる点で魅力です。

今回は変額保険について、メリット・デメリットや向いている人の特徴とともに紹介していきます。

変額保険とは?「やめたほうがいい」は本当?

「変額保険」について、名前すら聞いたことのない方もいますよね。名前を聞いたことがあっても、内容や特徴がわからない方もいるでしょう。まず変額保険の基本的な特徴をご紹介します。

運用実績次第で保険金額が変化するのが特徴

変額保険とは、支払った保険料を使って保険会社が株式や投資信託を運用し、実績に応じて保険金額が変動する特徴をもつ保険のことです。成果が上がった場合、当初よりももらえる保険金額を増やすことができます。

ちなみに実際の運用は、通常の保険を維持・管理するコストである一般勘定ではなく、独自の特別勘定を使うのが一般的です。他の商品とは別に運用されるとともに、発生した利益や損失は契約者に影響を及ぼします。

変額保険と定額保険の違い

変額保険と定額保険はどこが違うのか気になりますよね。定額保険の場合、契約の時点で今後もらえる保険金額が決まっています。もらえる金額が変わらないため、今後のライフプランを立てる際の負担も軽減できます。

一方変額保険は、運用実績に応じてもらえる金額が変わるのが特徴です。ライフプランを立てる際に入ってくる金額の正確な計算は難しいですが、運用がうまくいけば想定より多くのお金を手にできます。

変額保険の種類3つ

変額保険には大きく分けて、以下の3つが挙げられます。今後利用を検討する際にぜひ参考にしてください。

有期型の変額保険

まず有期型の変額保険は、契約期間が決まっているのが特徴です。つまり「10年後」や「70歳まで」などの満期が存在する上、保障も契約終了時まで受けられます。生存中に満期を迎えれば満期保険金が、途中で亡くなったり高度障害状態になったりした場合は死亡・高度障害保険金がもらえる仕組みです。

特に満期保険金は運用がうまくいけば、満期を迎えた時点で保険金額を多めにもらえます。ただし満期保険金や解約返戻(へんれい)金には最低保証がないため、運用実績が払い込んだ保険金の合計額を下回ると損してしまいます。一方死亡・高度障害保険金については最低保証があるため、もらえる金額が減る心配はありません。

終身型の変額保険

続いて終身型の変額保険は、契約や保障が一生涯続くのが特徴です。亡くなったり高度障害状態になったりした場合に、死亡・高度障害保険金が受け取れます。加えて、何らかの事情で途中解約した際に解約返戻金がもらえるのも特徴です。なお、満期保険金は存在しません。

また有期型と同じく死亡・高度障害保険金には最低保証があります。少なくとも最低分の金額は給付されるため安心です。ちなみに運用がうまくいけば、死亡・高度障害保険金が増額されます。

一方解約返戻金については最低保証がありません。もし、運用実績が支払った保険金の合計額よりも下がった場合、もらえる予定の解約返戻金も減ってしまう仕組みです。

個人年金型変額保険

有期型・終身型のほかにも、個人年金型変額保険もあります。個人年金型変額保険とは、株式や債券などの金融商品の運用実績で、将来の年金や死亡保険金などが変化する特徴をもつ保険のことです。年金については、保険料の払込期間が終わった後に定期的に支払われる点で、有期型や終身型と大きく異なります。

死亡保険金も含めて最低保証があるかどうかは、商品によって様々です。解約返戻金については最低保証がない場合が多く、年金受取額については原則最低保証がありません。

なお、年金は確定年金と保証期間付終身年金の2種類があります。確定年金は契約している人の生死に関係なく一定期間は確実にもらえるタイプです。一方の保証期間付終身年金は、保証期間中は生死に関係なく、期間後は生存中であれば受給できます。

変額保険の5つのメリット

変額保険への申し込みを考えるのなら、事前にメリットを知っていると検討する上で役に立ちますよね。主なメリットを5つ紹介します。

運用がうまくいけば払込保険料以上の保険金が受け取れる

まず、運用がうまくいけば支払った保険料以上の保険金が受け取れます。変額保険は運用実績次第で、給付される金額が変動するのが大きな特徴です。

実績が上がっていれば保険金を受け取る際、もらえる金額が増えます。一般的に支払った保険料の合計額以上の成果が発生していれば、運用がうまくいっていたと考えて良いでしょう。

死亡保険金は最低保証される

また、死亡保険金が最低限保証される点もメリットです。変額保険では基本的に死亡・高度障害保険金は運用実績の影響を受けません。

たとえ運用がうまくいっていないうちに亡くなったり高度障害状態に陥ったりしても、少なくとも最低保証分の保険金を受け取れます。このため、契約中は万が一の場合で心配する必要はありません。

インフレ対策になる

さらにインフレ対策になる点も大きな魅力です。インフレは物価が上昇し続ける現象を指します。インフレの場合は企業の業績も拡大しやすい分、各企業の株価も上がりやすい傾向です。

変額保険は株価とも連動しているため、インフレで株価が上がれば好調な成果が期待できます。満期や解約の際に支払われる金額も増えやすいため、インフレの際にぜひ前向きに考えると良いでしょう。

確定申告で生命保険料控除として申告できる

確定申告で生命保険料控除として申告できるメリットもあります。「生命保険料控除」とは、生命保険などで保険料を支払った場合に受けられる控除のことです。支払った分のうち一定の金額が税金の計算で差し引かれるため、納めるべき所得税や住民税が安くなります。

変額保険の場合、「一般生命保険料控除」の対象として分類されます。2012年以降に加入した場合、所得税で最大4万円、住民税で最大2万8000円分が控除される仕組みです。具体的には以下の表のようになり、契約時期によって控除額や条件が異なります。

旧制度の場合(2011年12月31日以前契約分)

所得税の場合 住民税の場合
年間で支払った保険料 控除額 年間で支払った保険料 控除額
2万5,000円以下 支払った保険料の全額 1万5,000円以下 支払った保険料の全額
2万5,000円超
5万円
支払った保険料の半額+1万2,500円 1万5,000円超
4万円
支払った保険料の半額+7,500円
5万円超
10万円
支払った保険料の4分の1+2万5000円 4万円超
7万円
支払った保険料の4分の1+1万7,500円
10万円超 5万円 7万円超 3万5,000円

新制度の場合(2012年1月1日以降契約分)

所得税の場合 住民税の場合
年間で支払った保険料 控除額 年間で支払った保険料 控除額
2万円以下 支払った保険料の全額 1万2000円以下 支払った保険料の全額
2万円超
4万円
支払った保険料の半額+1万円 1万2000円超
3万2000円
支払った保険料の半額+6000円
4万円超
8万円
支払った保険料の4分の1+2万円 3万2000円超
5万6000円
支払った保険料の4分の1+1万4000円
8万円超 4万円 5万6000円超 2万8000円

出典:公益財団法人 生命保険文化センター『税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」』をもとに作成

ちなみに控除を受けられる金額は、毎年保険会社からはがきで通知されます。はがきは控除を受ける際の証明書類にもなるため、必ず保管しておきましょう。

運用中は課税されない

ほかにも、変額保険で生じた損益は運用している限りは課税されません。基本保険金を受け取らない限り税金は発生しない仕組みです。実際に受け取った際に税金が発生しますが、この場合も一定の計算式などによって控除を受けられます。

変額保険の4つのデメリット

変額保険にはデメリットもいくつか存在するため、メリットと一緒に知っておくと便利です。

元本割れのリスクがある

まず、変額保険には元本割れのリスクが存在します。中でも満期保険金や解約返戻金には最低保証がありません。

連動する金融商品の運用がうまくいかずに、すでに支払った保険料の合計額を下回ると、当初の予想よりもらえる額が減ってしまいます。実際に申し込む場合は、もらえる分が元本よりも減ってしまう可能性がある点にもご注意ください。

デフレに弱い

また、デフレに弱い点もデメリットです。変額保険は株価とも連動しているため、物価が下がるデフレ局面に入って株価が下がると、運用成果にも影響が出ます。保険料が割高になる可能性さえあるため、最新の経済動向もチェックすることが大切です。

運用コストが発生する

さらに、運用コストが発生する点もデメリットに挙げられます。変額保険では金融商品を選んで運用するため、保険を維持するコストのほかに信託報酬のような運用に関する費用も必要です。加えて、通常の投資信託に比べてコストが高い点にも注意が必要と言えます。

投資信託などに比べて利回りは良くない

ほかにも、投資信託に比べて利回りが良くない点も弱点です。運用コストに保険関係の費用が含まれるため、投資信託以上にコストがかかる分、利回りが下がります。純粋な資産形成目的で金融商品を扱いたい場合は、一般的な株式や投資信託がおすすめです。

変額保険に向いている人3タイプ

変額保険の特徴やメリット・デメリットを見てきて、自分に向いているのか気になりますよね。以下の3つに当てはまれば、変額保険を扱うのに向いています。

変額保険はこんな方におすすめ

  • 長期的に資産設計・運用したい人
  • 投資や保険の知識や運用に不安がある人
  • 節税対策がしたい人

長期的に資産設計・運用したい人

まず、長期的に資産設計・運用したい人がおすすめです。変額保険は連動する金融商品の運用実績に基づいて、もらえる保険金額が変わってきます。運用期間が長くなるほど成果が向上する機会が増えるため、じっくり腰を据えながら資産設計したい場合に向いています。

投資や保険の知識や運用に不安がある人

また、投資や保険の知識や運用に不安のある人にもおすすめです。変額保険は運用する金融商品を選んだ後は、運用を保険会社が担います。プロが代行してくれるため、自分で運用する上で不安を感じる方も安心です。

節税対策がしたい人

さらに、節税対策がしたい人にも向いています。変額保険は確定申告の際に一般生命保険料控除の対象になるためです。

2012年以降に契約した場合、確定申告を通じて所得税で最大4万円、住民税で最大2万8000円の控除を受けられます。資産運用と節税を両立させたい人におすすめです。

変額保険に向いていない人

一方で以下に当てはまる場合、変額保険には向いていません。

すぐに結果を出したい人

まず、すぐに結果を出したい人には難しいでしょう。変額保険は連動する金融商品の運用成果次第でもらえる金額が変化します。特に運用期間が短すぎる場合、実績が下がることでもらえる金額が減ることも多いです。長期的に構えられない場合は損で終わるケースがある点に注意が必要です。

リスクを避けたい人

また、リスクを避けたい人もほかの商品を選んだ方が良いでしょう。変額保険は運用実績によっては元本割れするリスクがあります。リスクを覚悟できない場合は変額保険ともうまく付き合えません。

変額保険は運用次第で保険金を増やせる

変額保険について、メリット・デメリットや向いている人の特徴とともに見てきました。連動する金融商品の運用実績によって、もらえる保険金や年金の額が変わるのが特徴です。このため、運用実績さえ向上すれば、通常より多く保険金を手にできます。

リスクはありますが、焦らず長く運用すれば保険金を増やせるでしょう。長く付き合う気持ちがあるのなら、変額保険も選択肢の1つになります。

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  • この記事を書いた人

和泉 直樹 ファイナンシャルプランナー

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
2017年よりWebライターとして活動。2020年からは金融系の記事案件でもSEOを駆使しながら執筆活動中。幅広いジャンルの金融系記事の執筆経験や、それを通じて得た専門知識をもとに分かりやすさと読みやすさを意識しながら記事を作成しております。

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