生命保険の中でも養老保険は、終身保険のように資産形成までできるのが特徴です。ただ「養老保険はおすすめしない」という声も一部存在します。
果たして養老保険が本当に「おすすめしない」ものなのかを知ると、今後の保険選びに役立つでしょう。
今回は「養老保険はおすすめしない」が本当なのかを、メリット・デメリットやおすすめしない方の特徴にも触れながら見ていきます。
養老保険とは?
養老保険とは、万が一の場合に備えるだけでなく、将来の資産を作る上でも役立つ保険です。
死亡した場合には死亡保険金が、満期を迎えた場合には満期保険金が受け取れます。
加えて契約途中で解約した際も、解約返戻(へんれい)金として払ってきた保険料の一部を受け取れるのも特徴です。特に長く加入しながら保険料をずっと払っていれば、解約返戻金の額も上がります。
養老保険と終身保険の違いは?どちらがおすすめ?
養老保険とよく似たものに終身保険があります。2つの違いを表にまとめました。
| 養老保険 | 終身保険 | |
| 保障期間 | 一定の期間・年齢まで | 一生涯 |
| 保障内容 |
|
死亡・高度機能障害の場合は死亡保険金(満期保険金はない) |
| 保険料 | 定期保険より高い | 定期保険よりも高いが、養老保険よりは安い |
参考:ライト!by明治安田生命 養老保険と終身保険の違いやメリット・デメリットを徹底比較!
最大の違いは保障期間が決まっているか一生涯かという点と、保険金をもらえる条件です。解約返戻金は両方ともあります。
「おすすめしない」は本当?養老保険が持つ3つのデメリット
養老保険については「おすすめしない」という声も一定数あります。
具体的におすすめできない点について、養老保険のデメリットを通して見ていきましょう。
保険料が比較的割高
養老保険は掛け捨て型の定期保険に比べて、保険料が比較的高く設定されています。
死亡や高度機能障害に陥った場合だけでなく、満期を迎えた場合も保険金が支払われる特徴によるものです。加えて解約を申し出た加入者にも返戻金を支払う決まりがあります。
一方定期保険は、原則死亡や高度機能障害の場合に限って保険金を支払うタイプです。保険金が支払われるケースが多い分、保険会社も多くの資金を確保しなければいけない分、保険料も高くなっています。
保障期間が決まっている商品が多い
養老保険は多くの商品で保障期間が決まっています。10年間や65歳までと、期間や年齢で区切っているケースが一般的です。
そして満期を迎えた場合、改めて更新できないものも多くあります。言い換えれば、一生使えるものが多くないため、最期の時まで資産形成する手段としては使えません。
タイミング次第で解約返戻金が元本割れする
養老保険で解約返戻金を受け取りたい場合、解約のタイミングに注意する必要があります。解約返戻金は加入してしばらくは、低く抑えられているのが特徴です。ある程度まとまった金額を受け取るには、長期的に加入する必要があります。
あまりに早いタイミングで解約した場合、払ってきた保険料の合計額より少ない額しかもらえません。いわゆる元本割れで損してしまうため、長く付き合う覚悟も必要です。
なるべく損しないでまとまった額の解約返戻金を受け取るには、事前に保険会社の担当者にシミュレーションを立ててもらうと良いでしょう。合わせて気になる保険の返戻率(解約時に戻ってくるお金の割合)の確認も欠かせません。
養老保険の4つのメリット
「おすすめしない」という声がある一方、養老保険にはメリットが4つあります。
死亡と満期いずれでも保険金が受け取れる
養老保険は死亡と満期いずれでも保険金を受け取れる点で便利です。特に終身保険と異なり、解約返戻金以外にも満期を迎えれば生存中にまとまったお金が支払われます。
生存中でも老後の生活資金やイベントなどの大きな出費に備えられるため、将来的なお金の心配を軽減できるでしょう。一方で万が一の場合について考えた際、葬儀費用や遺族の生活費など必要な資金を用意できる点も魅力です。
資産形成も無理なくできる
資産形成が無理なくできる点でも養老保険は優れています。養老保険で将来受け取る保険金や解約返戻金は、月々支払う保険料が元手です。
保険料の支払いも、口座やクレジットカードから引き落とす形で行われます。契約時に引き落とす口座やカードを決めておくだけで、保険料で自動的に資産形成できる仕組みです。十分な預金額やショッピング枠があれば、何もしなくても資産を作れます。
保険料は加入後変わらない
養老保険は加入した後、保険料が上がることはありません。契約時の年齢に応じて保険料が決まっているため、加入時の保険料がそのまま適用されます。
原則として保険料は、加入年齢が高いほど高く設定される決まりです。20代や30代のように若いうちに加入すれば、40代や50代以降に加入する場合に比べて安いコストで将来に備えられます。
保険期間を自由に設定できる
他にも養老保険は、保険期間を自由に設定できる点もメリットです。加入する期間や満期を迎える年齢を決められるため、自身のライフスタイルに応じて柔軟に活用できます。
例えば自身の老後の生活資金を用意したい場合は、退職時の年齢に満期を設定すれば退職金のようなものとして受け取れるでしょう。職場でもらえる退職金と合わせて活用すれば、老後を過ごす上でのお金の心配もだいぶ軽減されます。
養老保険がおすすめではない方の特徴
養老保険がおすすめできない方について紹介します。
一生涯保障を受けられる保険を探している方
養老保険は加入できる期間が限られているため、一生保障を受けられない仕組みです。もし生涯ずっと保障を受けたい場合は、終身保険のような一生保障を受けられるタイプも検討してみてください。
短期間で大きなお金を作りたい方
短期間で大きなお金を作りたい方も、養老保険は不向きです。養老保険でまとまった額のお金を受け取る場合、解約返戻金をもらう手があります。
しかし解約返戻金はあまりに早い段階で受け取ろうとすると、今まで払ってきた保険料の総額を下回ることが多いです。満足のいく額を受け取りたい場合は長期加入が欠かせません。
満期まで待つ場合も、最初に決めた期間が過ぎたり年齢になったりするのを待つ必要があります。養老保険を使って大きなお金を作るのは、方法に関係なく長期戦になる点を理解してください。
もしなるべく早く大きなお金を作りたい場合は、株式や債券などの金融商品を活用するのも手です。
保険料の安い保険を利用したい方
保険料をなるべく安く抑えたい方も、養老保険はおすすめできません。養老保険は貯蓄型保険に分類されるとともに、保険金が支払われるチャンスが多めです。生死に関係なく受け取れる上に、途中解約しても返戻金としてもらえます。
代わりに養老保険では保険料が高めです。定期保険など掛け捨て型に比べると何倍も高いため、現在の家計で支払っていけるかよく考えましょう。
ただ養老保険は加入期間中は一貫して保険料が上がらない点で、更新のたびに上がる掛け捨て型よりも優れています。長期的に付き合っていける方であれば、全体的な保険料を抑えながら活用できるでしょう。
養老保険がおすすめな方の特徴
反対に養老保険がおすすめな方を紹介します。
万が一への備えと資産形成を両立したい方
養老保険は死亡保障の準備だけでなく、将来への資産形成にも向いています。万が一亡くなった場合だけでなく満期を迎えた際も保険金を受け取れるため、死亡・生存いずれでもお金を受け取りたい方にとって魅力的です。
死亡保障として保険金を受け取った場合、残された家族の生活代や葬儀費用に役立ちます。一方で満期保険金も特定の年齢を迎えた際に受け取れるため、老後資金の元手として役立てたり大きな出費が必要だったりする場合に使えて便利です。
大金を受け取れる機会を増やしたい方
養老保険は加入期間中に解約した場合、解約返戻金を受け取れます。死亡・満期保険金と合わせると、まとまった額を受け取れる機会を増やすのにおすすめです。
ただし解約返戻金として受け取る場合は、ある程度長く加入した方が大きな額を受け取れます。
貯金が苦手な方
貯金が苦手な方も、養老保険では無理なく資産作りがしやすいです。養老保険の保険金や解約返戻金は毎月払う保険料で賄われます。
保険料の支払いは、事前に設定した口座やクレジットカードから引き落とす形です。自分で現金の入金手続きをする手間がほとんどかからないため、貯金が苦手でもコツコツと資産を作れます。
養老保険のメリット・デメリットを知った上で利用するかを決めよう
養老保険は保険料の高さや一生涯の保障が難しい点で「おすすめしない」と言われがちです。
しかし万が一の場合への備えをしつつ、資産形成まで一緒にできる点では、まとまった額の準備に向いています。
さらに解約のタイミングさえ誤らなければ、まとまった額の解約返戻金がもらえる点も強みです。養老保険の特徴をしっかり知っておけば、うまく活用できるでしょう。もし今後利用するかを考える際は、まずメリット・デメリットの両方をしっかり理解するのがおすすめです。