「介護保険と医療保険の違いがわからない」
「いつでも入ることができるのかな」
「同時に使えるものなのか知りたい」
と悩んでいませんか。
結論として介護保険と生命保険は別の保険です。それぞれに使うメリットがあるので、どのタイミングでどちらの保険を使うのかをご紹介します。
この記事では
- 介護保険と医療保険とは
- 介護保険と医療保険の比較
- 介護保険と医療保険の併用は可能
についてご紹介します。ぜひ最後まで読んでくださいね。
介護保険と医療保険とは?
介護保険と医療保険は同じ保険ではありません。生命保険の1つです。
介護保険と医療保険はともに公的保険と民間保険が存在します。
公的とは国や各地方自治体が運営している制度で、民間とは生命保険会社が販売する保険のことです。
介護保険とは?
介護が必要となった場合に1割から3割負担の範囲で介護サービスを受けることができる制度です。
40歳以上になると加入が義務となります。
種類は公的介護保険と民間の介護保険の2つに分かれています。
公的介護保険の介護サービスを受けるには介護を要する状態になければなりません。
介護サービスを受けるには要支援と要介護についての理解が必要で、要介護認定は要支援と要介護という区分に分かれています。
それぞれ要支援は1と2、要介護は1から5に分類されます。
介護サービスを受けれる条件とは?
- 65歳以上(第1号被保険者)
受給要件・・・要支援、要介護認定を受けた人
徴収方法・・・市町村と特別区が65歳になった月から徴収を開始(原則、年金からの天引き) - 40から64歳(第2号被保険者で健保組合、全国健康保険協会、市町村国保などの医療保険加入者)
受給要件・・・特定疾病が原因で要支援、要介護となった人
徴収方法・・・医療保険料と一体的に徴収する。40歳になった月から徴収を開始し、原則事業主と半分ずつ負担
特定疾病とは
特定疾病とは、年を重ねることで生じる心身の変化が原因で、要介護状態を引き起こすような心身の障害をもたらすと認められる疾病のことを言います。
- がん(回復がない見込み状態に至ったと判断したもの限る)
- 関節リウマチ
- 筋萎縮性側索硬化症
- 後縦靭帯骨化症
- 骨折を伴う骨粗鬆症
- 初老期における認知症
- 進行性核上性麻痺等等
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 多系統萎縮症
- 糖尿病性神経障害等
- 脳血管疾患
- 閉塞性動脈硬化症
- 慢性閉塞性肺疾患
- 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
介護サービス利用者の費用負担
介護サービスを利用する場合には、限度額が決められています。限度額の範囲内で利用でき、1割から3割の負担で上限額を超えた金額は自己負担となります。
要介護認定の限度額(1ヶ月あたりの限度額)
| 介護認定 | 限度額 |
| 要支援1 | 5万320円 |
| 要支援2 | 10万5,310円 |
| 要介護1 | 16万7,650円 |
| 要介護2 | 19万7,050円 |
| 要介護3 | 27万480円 |
| 要介護4 | 30万9,380円 |
| 要介護5 | 36万2,170円 |
公的介護保険と民間の介護保険の違い
民間の介護保険は公的介護保険で保障されない費用をカバーするものです。
公的介護保険ではサービスは受けられますが、毎月の費用には上限があります。上限を超えた額は自己負担となり、通院の交通費や介護の諸経費も自己負担になるので民間の介護保険への加入も検討しておく必要があります。
諸経費には、リハビリ費、診察・治療費、寝具やおむつ等があります。
医療保険とは?
公的医療制度は病気やケガをしたときに、医療費の一部を公的な期間が負担する制度です。
医療保険には公的医療保険と民間の医療保険があります。
民間の医療保険は任意加入で、公的医療保険の加入は義務になっています。
公的医療保険を受けれる条件とは?
全ての人が次の保険のいずれかに加入することが義務付けられているので、誰でも公的医療保険を受けることができます。
公的医療保険制度の種類と例
- 被用者保険(健康保険・共済制度)・・・サラリーマンやその扶養家族など
- 国民健康保険・・・自営業やフリーランスなど
- 後期高齢者医療制度・・・75歳以上または65歳以上で障害をもつ人
公的医療保険に入っていると医療費の自己負担割合が決められており、年齢や所得で1から3割負担に変化します。
| 年齢 | 自己負担割合 | ||
| 一般所得者 | 一定以上所得者 | 現役並所得者 | |
| 6歳未満 | 2割 | ||
| 6歳以上70歳未満 | 3割 | ||
| 70歳以上75歳未満 | 2割 | 3割 | |
| 75歳~ | 1割 | 2割 | 3割 |
公的医療保険と民間の医療保険の違いとは?
公的医療保険では一定の保障が受けられます。では実際に民間の医療保険は必要があるのでしょうか。
公的医療保険には差額のベッド代、入院時の食事や交通費など対象外の項目があります。
一般的な入院の平均在院日数は32.3日間です。
全年齢の入院日数の平均となるので、年齢の若い人は入院日数が平均より少なくなります。
食事代をシミュレーション
厚生労働省によると、1食の標準負担額は490円となります。
1日3食と計算した場合、1日1,470円かかります。
平均入院数が32.3日のため33日として計算すると、
1,470円×33日=48,510円
が入院した場合の食事代として必要だということがわかります。
差額ベッド代はいくら?
厚生労働省によると、1日当たりの差額ベッド代は
- 1人部屋:8,322円
- 2人部屋:3,101円
- 3人部屋:2,826円
- 4人部屋:2,705円
全体の平均では6,620円となります。
1人部屋と2~4人部屋を比べると3倍近い差があります。
平均金額で33日(平均入院数)として計算すると
6,620円×33日=21万8,460円
となります。
大部屋の場合は自己負担はありません。
条件はいくつかあり、結論として4人以下の部屋に入院すると差額ベット代が発生することを覚えておきましょう。
長期で入院をすると自己負担額は増えていくことになります。
民間の医療保険に加入しておくことで、対象外の項目をカバーできるので自己負担が減少します。入院給付金や手術の際にもらえる給付金もメリットの1つといえるでしょう。
民間の医療保険に加入する際には保障額や保険料などをしっかり検討しましょう。
介護保険と医療保険を比較
| 保険 | 介護保険 | 医療保険 | ||
| 目的 | 介護にかかる費用を負担 | 病気やケガの医療費の一部を負担 | ||
| 種類 | 公的 | 民間 | 公的 | 民間 |
| 加入対象 | 40歳以上義務 | 任意 | 義務 | 任意 |
| 運営 | 国 | 保険会社 | 国 | 保険会社 |
| 利用方法・利用できる人 |
|
保険会社により条件が異なる | 医療機関にかかった場合など、窓口で保険証を提示 | 保険会社により条件が異なる |
公的な保険の加入は義務となります。介護保険は40歳で自動的に加入し、医療保険は年齢問わず加入できます。
民間の保険は任意で加入は自由です。年齢、性別により保険金額が変化するのでしっかり検討しましょう。
介護保険と医療保険を併用で使うのは可能?
原則、同じ月に同じ診断名では公的介護保険と公的医療保険は併用できません。
医療目的のサービスは公的医療保険が使用され、介護認定を受けると公的介護保険が優先されます。
使用する時期が違うと併用は可能?
診断名が同一の場合、同じ月に併用はできません。月が変われば認められることがあります。例えば医療保険を利用していた訪問介護が1月に終了し、2月に介護保険を利用した訪問介護を受けられます。
別々の診断名だと併用はできるの?
公的介護保険を受けているときに、別の病気が診断されると公的医療保険が使用できる可能性があります。例えば公的介護保険を使用して訪問介護を受けた後に、別の病気になった場合には公的介護保険を受けながら公的医療保険の利用が可能となります。
難病の場合は併用できるの?
治療が困難な場合は介護と医療の両面からの支えが必要になるため、例外で併用が可能になります。厚生労働大臣の定める疾病に該当する難病では、介護と医療の両方の必要があるためです。
介護保険と医療保険は違う保険!特徴を理解してうまく活用しよう
介護保険と医療保険は全く違う用途の保険です。
さらに介護保険と医療保険の種類は公的と民間に分けられるため違う保険に感じられます。
公的と民間の保険の目的は同じです。
公的医療保険や公的介護保険でカバーできない部分を民間の医療保険や介護保険を使用することになります。
併用は原則できませんが、例外が存在します。介護保険と医療保険の役割や目的を理解した上で、上手に活用しましょう。