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相続税5億円超の対策7選|生前贈与・法人化・信託の費用と効果

相続税とは、被相続人の死亡により財産を取得した者に課される国税で、累進税率は最高55%です。相続財産が5億円を超えると、配偶者+子2人のケースで配偶者控除適用後でも相続税額は約6,555万円。10億円では約1億7,810万円に達します。生前贈与・法人化・信託・保険を組み合わせ、10年以上前から計画的に対策を進めることで、数千万〜数億円規模の税負担圧縮が可能です。

相続税5億円超の現実:累進課税で資産の1割以上が税に

相続税は累進税率が適用され、法定相続分に応ずる取得金額が6億円を超える部分には最高税率55%がかかります。5億円規模の資産を持つ方にとって、「何もしない」という選択は数千万円単位の損失を意味します。

相続税の計算方法:基礎控除と税率表の基本

相続税の計算は、まず基礎控除額を算出するところから始まります。

基礎控除額の計算式


基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数
例:配偶者+子2人の場合 → 3,000万円+600万円×3人=4,800万円

基礎控除後の課税遺産総額を法定相続分で按分し、各相続人の取得金額に対して以下の累進税率が適用されます。

相続税の速算表(法定相続分に応ずる取得金額別)
法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% なし
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

出典:国税庁「No.4155 相続税の税率」

以下は、法定相続人が配偶者+子2人(計3人)で、法定相続分どおりに遺産分割し、配偶者の税額軽減を適用した場合の相続税額早見表です。

遺産総額別の相続税額早見表(配偶者+子2人、配偶者控除適用後)
遺産総額 課税遺産額 相続税額(配偶者控除適用後)
5億円 約4億5,200万円 約6,555万円
10億円 約9億5,200万円 約1億7,810万円
20億円 約19億5,200万円 約4億3,440万円

※配偶者が法定相続分(1/2)を取得し、配偶者の税額軽減を適用した場合の概算。上記は子2人が納付する相続税の合計額(配偶者の税額は0円)

配偶者の有無で税額はこう変わる:3パターンの試算

配偶者の税額軽減は、相続税対策において最も強力な制度の一つです。配偶者が取得した遺産のうち、法定相続分または1億6,000万円のいずれか大きい金額までは相続税がかかりません。

家族構成別の相続税額比較(遺産5億円の場合)
パターン 遺産5億円の相続税額 備考
配偶者+子2人 約6,555万円 配偶者控除フル活用(子2人の納付額合計)
子2人のみ(配偶者なし) 約1億5,210万円 配偶者控除なし
配偶者のみ(子なし) 0円(一次相続時) 全額控除されるが、二次相続の負担が集中

※法定相続分どおりに遺産分割した場合の概算

ただし、配偶者控除を最大限活用すると、配偶者が亡くなった際の「二次相続」で税負担が集中するリスクがあります。一次相続と二次相続をトータルで考えた対策が必要です。

Elbrus Concierge
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一次相続で配偶者控除を最大限活用した結果、二次相続で税負担が集中するケースは実務上しばしば指摘される問題です。遺産分割の段階で、二次相続のシミュレーションまで行うことをお勧めします。

野村総合研究所の推計(2025年2月13日発表)によると、純金融資産5億円以上の超富裕層が保有する資産総額は2021年の105兆円から2023年の135兆円へ28.6%増加しています。株価上昇や円安進行により資産規模が拡大するなか、相続税対策の重要性はこれまで以上に高まっています。

超富裕層世帯数 純金融資産総額
2019年 8.7万世帯 97兆円
2021年 9.0万世帯 105兆円
2023年 11.8万世帯 135兆円

出典:野村総合研究所「純金融資産保有額別の世帯数と資産規模の推計」(2025年2月13日発表、2023年データ)

7つの対策を比較:実行期間・費用・効果の一覧表

相続税対策は、資産規模や家族構成によって最適な組み合わせが異なります。以下の比較表で全体像を把握したうえで、優先順位の判断材料としてご活用ください。

相続税対策7選の比較一覧(資産5億円規模の目安)
対策 準備期間 専門家費用 節税効果の目安 難易度
生前贈与(暦年) 10年以上推奨 10万〜50万円/年 1,000万〜2億円
相続時精算課税 1〜3年 20万〜50万円 500万〜2,000万円 低〜中
資産管理会社設立 5〜7年推奨 100万〜300万円 2,000万〜1億円
不動産活用 3〜5年 50万〜200万円 1,000万〜5,000万円
家族信託 3〜5年 50万〜150万円 間接的効果
生命保険活用 即時〜1年 10万〜30万円 500万〜1,500万円
海外資産対策 5年以上 100万〜500万円 ケースによる

※上記は一般的な目安です。実際の効果は資産構成・家族構成により大きく異なります。税理士への個別相談が必要です

対策別の実行タイムライン:いつから始めるべきか

相続税対策は「早く始めるほど効果が大きい」のが原則です。特に生前贈与は、2023年度税制改正により、2024年1月1日以降の贈与から相続財産への加算期間が段階的に延長され、最終的には7年となります(完全適用は2031年1月1日以降の相続から)。そのため、効果的な生前贈与を行うには、少なくとも10年以上前からの開始が理想的です。

令和5年度税制改正により、相続時精算課税制度に年110万円の基礎控除が新設された一方、暦年贈与の加算期間は段階的に7年へ延長される。

出典:国税庁「令和5年度 相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」

対策開始の目安

  • 生前贈与:相続発生の10年以上前から開始
  • 資産管理会社設立:5〜7年前が目安(運用実績を積む必要あり)
  • 家族信託:認知症リスクを考慮し、60代から検討
  • 生命保険:健康状態次第だが、相続発生直前でも加入可能なケースあり

対策にかかる専門家費用の目安

相続税対策には複数の専門家が関わります。以下は資産5億円規模の方が支払う費用の目安です。

専門家 費用目安 主な業務内容
税理士 50万〜300万円 相続税試算、申告書作成、対策立案
弁護士 30万〜200万円 遺言書作成、信託契約、遺産分割協議
司法書士 10万〜50万円 不動産登記、会社設立登記
不動産鑑定士 20万〜100万円 不動産の時価評価

※上記は一般的な目安です。正式な費用は各専門家への問い合わせが必要です

複数の対策を組み合わせる場合、初年度は200万〜500万円程度の専門家費用を見込んでおくとよいでしょう。この費用は節税効果(数千万〜数億円)と比較すれば十分にペイする投資です。

生前贈与の実行ステップ:年間110万円の暦年贈与から相続時精算課税まで

生前贈与は最も基本的かつ効果的な相続税対策です。年間110万円の基礎控除を活用した暦年贈与から、累計2,500万円まで贈与税が課されない相続時精算課税制度まで、目的に応じて使い分けます。なお、相続時精算課税制度は贈与者の死亡時に贈与財産が相続財産に加算されるため、完全な非課税ではなく課税の繰り延べである点に注意が必要です。

暦年贈与の具体的な実行方法と注意点

暦年贈与では、受贈者1人あたり年間110万円まで贈与税がかかりません。子2人+孫4人への贈与を10年間続ければ、110万円×6人×10年=6,600万円を非課税で移転できます。

実行にあたっては、以下の3点を押さえておく必要があります。

STEP1:贈与契約書の作成

口頭でも贈与契約は成立しますが、税務調査対策として書面化は必須です。契約書には贈与者・受贈者の氏名、贈与財産の内容、贈与日を明記し、双方が署名・押印します。

STEP2:銀行振込での記録作成

現金手渡しではなく、必ず銀行振込で記録を残します。贈与者の口座から受贈者名義の口座への振込履歴が、贈与の証拠となります。

STEP3:受贈者による財産管理

受贈者名義の口座は、受贈者自身が通帳・印鑑を管理する必要があります。贈与者が実質的に管理していると、「名義預金」として相続財産に含まれるリスクがあります。

Elbrus Concierge
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「毎年同じ日に同じ金額を贈与すると、連年贈与として一括課税される」という話がありますが、現行法では連年贈与という概念はありません。ただし、税務署への説明をスムーズにするため、毎年金額や時期を少し変えておくのが実務上の慣例です。

教育資金・結婚子育て資金の一括贈与特例

孫世代への資産移転を加速させたい場合、教育資金一括贈与(最大1,500万円非課税)や結婚・子育て資金一括贈与(最大1,000万円非課税)が有効です。

教育資金一括贈与の場合、金融機関で専用口座を開設し、以下の流れで手続きします。

  • 金融機関で「教育資金管理契約」を締結
  • 贈与者が専用口座に資金を入金(最大1,500万円)
  • 受贈者が教育費の領収書を提出して払い出し
  • 受贈者が30歳に達した時点で原則として契約終了(学校等に在学中または教育訓練受講中の場合は届出により最長40歳まで延長可能)

注意点として、契約終了時に残高がある場合は贈与税の課税対象となります。また、この特例は2026年3月31日で終了します(令和8年度税制改正大綱で延長しない方針が確定済み)。

不動産・自社株の生前贈与:評価額を下げるテクニック

不動産や自社株は、贈与時の評価額で課税されます。そのため、評価額が低い時期や、将来の値上がりが見込まれる資産を優先的に贈与することで、節税効果が高まります。

自社株の場合、以下のタイミングで評価額が下がります。

  • 会社の業績が一時的に落ち込んでいる時期
  • 役員退職金を支給した直後
  • 含み損のある資産を売却した後

5億円規模の自社株を持つオーナー経営者であれば、評価額を30%下げるだけで、将来の相続税を数千万円単位で圧縮できます。

法人化スキームと不動産活用:資産管理会社で評価額を圧縮する方法

資産管理会社を設立し、不動産や金融資産を法人に移転することで、相続税評価額を圧縮できます。設立費用30万〜100万円、年間維持費50万〜200万円のコストがかかりますが、5億円規模の資産であれば十分にペイします。

資産管理会社の設立手順

資産管理会社の設立から運用開始までの流れは以下の通りです。

STEP1:会社形態の選択

株式会社(信用力重視)か合同会社(設立費用重視)を選択します。資産管理目的なら合同会社で十分なケースが多く、設立費用は株式会社で約20万〜25万円、合同会社で約6万〜11万円です(電子定款利用の有無で変動)。

STEP2:定款作成・認証

事業目的に「不動産の保有・賃貸」「有価証券の保有・運用」を含めます。電子定款なら印紙代4万円が不要です。

STEP3:資本金払込・登記

資本金は100万〜1,000万円が一般的です。登記完了まで1〜2週間かかります。

STEP4:税務届出・口座開設

設立から2ヶ月以内に「法人設立届出書」等を税務署に提出します。法人口座開設には1〜2週間かかります。

STEP5:不動産・株式の移転

個人から法人への売買(または現物出資)で資産を移転します。不動産の場合は不動産取得税・登録免許税がかかります。

STEP6:運用開始

法人として賃貸収入や配当収入を受け取り、役員報酬として家族に分配します。

資産管理会社のメリットは、株式という形で資産を一括管理できる点にあります。不動産を10件持っていても、会社の株式として相続すれば、分割協議がシンプルになります。

不動産を使った相続税対策:小規模宅地等の特例と賃貸評価減

不動産を活用した相続税対策では、「小規模宅地等の特例」と「賃貸評価減」の2つが柱となります。

小規模宅地等の特例

一定の要件を満たす宅地について、評価額を最大80%減額できます。

区分 限度面積 減額割合
特定居住用宅地等 330㎡ 80%
特定事業用宅地等 400㎡ 80%
貸付事業用宅地等 200㎡ 50%

賃貸評価減

賃貸に出している不動産の評価額が下がる仕組みです。貸家建付地の評価は「自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」で計算されます。たとえば借地権割合60%・借家権割合30%・賃貸割合100%の場合、18%の減額となります。

なお、2024年以降、いわゆる「タワマン節税」には規制がかかりました。市場価格と評価額の乖離が大きい物件は、評価額が補正されるようになっています。代替手法として、都心部以外の収益物件や、アパート経営による貸家評価減が注目されています。

自社株評価を下げる3つの方法

非上場株式(自社株)の評価額を下げることは、オーナー経営者にとって最重要の相続税対策です。以下の3つの方法が有効です。

1. 役員退職金の支給

退職金を支給すると、会社の純資産が減少し、株式評価額が下がります。功績倍率法で算定した退職金であれば、法人税法上も損金算入が認められます。

2. 含み損のある資産の売却

帳簿価額より時価が低い資産を売却し、損失を計上することで純資産を圧縮します。

3. 従業員持株会・種類株式の活用

従業員持株会を設立して普通株式を移転したり、配当優先株式(議決権なし)を発行して後継者以外に渡すことで、議決権を維持しながら株式を分散できます。

Elbrus Concierge
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自社株対策は「評価を下げるタイミング」と「誰に移転するか」の両方を考える必要があります。税理士だけでなく、事業承継に詳しい弁護士やM&Aアドバイザーも交えたチーム体制で臨むのが効果的です。

信託・保険・海外資産:高度な対策の仕組みと費用

生前贈与や法人化に加え、家族信託、生命保険、海外資産の活用も有効な相続税対策です。特に家族信託は、認知症対策と資産承継を同時に実現できる点で、超富裕層からの関心が高まっています。

家族信託の設計と費用:50万〜150万円で何ができるか

家族信託(民事信託)は、財産の管理・処分権を信頼できる家族に移転する仕組みです。委託者(親)が認知症になっても、受託者(子)が財産を管理・運用できるため、資産凍結を防げます。

家族信託の設計・実行にかかる費用は以下の通りです。

項目 費用目安 備考
信託契約書作成(弁護士・司法書士) 30万〜80万円 信託財産の規模・複雑さで変動
不動産の信託登記 20万〜50万円 登録免許税+司法書士報酬
公正証書作成費用 3万〜10万円 信託財産額に応じた手数料
信託監督人報酬(任意) 年間10万〜30万円 専門家を置く場合

※上記は一般的な目安です。正式な費用は各専門家への問い合わせが必要です

家族信託は直接的な節税効果よりも、「資産を凍結させずに次世代に引き継ぐ」機能に価値があります。高齢の親が収益不動産を保有している場合、認知症による売却不能リスクを回避する手段として検討する価値があります。

超富裕層の資産管理全般については、ファミリーオフィスとは?|設立方法・役割・費用もあわせてご覧ください。

生命保険を活用した納税資金確保と節税

生命保険金には「500万円×法定相続人数」の非課税枠があります。配偶者+子2人の場合、1,500万円までの保険金が非課税です。

5億円規模の資産を持つ方にとって、1,500万円の非課税枠のインパクトは限定的ですが、生命保険には別の重要な役割があります。

  • 納税資金の確保:相続税は現金一括納付が原則です。不動産中心の資産構成だと、納税のために物件を売却せざるを得ないケースもあります。保険金は相続開始後数週間で受け取れるため、納税資金として活用できます。
  • 代償分割の原資:自社株や不動産を特定の相続人に集中させ、他の相続人には保険金を原資とした代償金を支払う「代償分割」に活用できます。
  • 遺留分対策:保険金は原則として遺留分算定基礎財産に含まれないため、特定の相続人に多く渡したい場合の手段となります。

一時払い終身保険であれば、高齢でも加入できるケースが多く、相続発生が近い場合の対策としても有効です。

海外資産を保有する場合の申告義務と注意点

海外に不動産や金融資産を保有している場合、日本の相続税申告において以下の点に注意が必要です。

全世界の財産が課税対象

日本居住者の相続では、国内・国外を問わずすべての財産が相続税の課税対象となります。海外資産を申告しないと「無申告」となり、延滞税・加算税が課されます。

国外財産調書の提出義務

12月31日時点で5,000万円超の国外財産を保有する居住者(非永住者を除く)は、翌年6月30日までに「国外財産調書」を税務署に提出する義務があります。

二重課税の回避

海外で相続税・遺産税を支払った場合、日本の相続税から一定額を控除できる「外国税額控除」制度があります。ただし、国によって税制が異なるため、国際税務に詳しい税理士への相談が必須です。

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海外資産の相続は、現地の法制度(プロベート手続きなど)と日本の相続税申告の両方に対応する必要があります。特にアメリカの不動産は現地での手続きに半年〜1年かかるケースもあり、日本の申告期限(10ヶ月)との調整が難しい場面もあるため、早めの準備が重要です。

検討時に確認すべきポイント(FAQ)

相続財産5億円超の場合、累進課税により、対策なしでは資産の1割以上が相続税で消える可能性があります。生前贈与・法人化・信託・保険を組み合わせ、10年以上前から計画的に対策を進めることが重要です。

Q. 相続税の申告期限はいつまでですか?

A. 相続開始(被相続人の死亡)を知った日の翌日から10ヶ月以内です。この期限内に申告書の提出と納税を完了する必要があります。期限を過ぎると延滞税・加算税が発生します。

Q. 相続税は分割払いできますか?

A. 一定の要件を満たせば「延納」(不動産の割合に応じて最長20年の分割払い)や「物納」(不動産等での納付)が認められます。延納には利子税がかかり、物納は収納価額が時価より低くなる可能性があるため、できる限り現金納付が有利です。

Q. 生前贈与と相続時精算課税、どちらを選ぶべきですか?

A. 時間的余裕があれば暦年贈与、短期間でまとまった資産を移転したい場合は相続時精算課税が向いています。ただし、相続時精算課税を一度選択すると暦年贈与に戻れないため、慎重な判断が必要です。なお、相続時精算課税は完全な非課税ではなく、贈与者の死亡時に贈与財産が相続財産に加算される「課税の繰り延べ」である点にご注意ください。

Q. 資産管理会社を作ると、どのくらい節税できますか?

A. 資産規模や家族構成によりますが、5億円規模で2,000万〜1億円の節税効果が見込めます。ただし、設立・維持コストと5〜7年の運用期間が必要なため、費用対効果を税理士に試算してもらうことが重要です。

Q. 生命保険の非課税枠は、どの保険でも使えますか?

A. 被相続人が保険料を負担し、被相続人の死亡により相続人が受け取る保険金であれば、終身保険・定期保険を問わず非課税枠が適用されます。契約形態によって課税関係が変わるため、加入時に確認が必要です。

Q. 相続税対策は、いつから始めるべきですか?

A. 生前贈与の加算期間が段階的に7年に延長されることを踏まえ、10年以上前から開始するのが理想です。ただし、保険活用など相続発生直前でも可能な対策もあるため、「今からでは遅い」と諦める必要はありません。

Q. 税理士費用の相場はどのくらいですか?

A. 相続税申告のみであれば遺産総額の0.5〜1%程度(5億円なら250万〜500万円)が目安です。対策立案・実行支援まで含めると、別途50万〜200万円程度の費用がかかることが一般的です。

相続税5億円対策は「早さ」と「組み合わせ」がカギ

相続財産5億円超の場合、配偶者+子2人のケースでも配偶者控除適用後の相続税額は約6,555万円に達します。対策なしでは資産の1割以上が税として消えるため、生前贈与・法人化・信託・保険を組み合わせ、10年以上前から計画的に進めることが不可欠です。

国税庁の「令和5年分 相続税の申告事績の概要」によると、相続税の課税割合は9.9%に達しており、約10人に1人が課税対象となる時代に入っています。

対策 こんな方に最適
生前贈与(暦年) 子・孫が多い方
相続時精算課税 値上がり見込みの資産がある方
資産管理会社設立 収益不動産・自社株を持つ方
不動産活用 現金資産を減らしたい方
家族信託 認知症リスクに備えたい方
生命保険 納税資金を確保したい方
海外資産対策 海外不動産・金融資産を持つ方

対策の効果を最大化するには、相続税に強い税理士を中心に、弁護士・司法書士・不動産鑑定士などの専門家チームを組成することが重要です。専門家費用は200万〜500万円かかりますが、節税効果(数千万〜数億円)と比較すれば、十分にペイする投資といえます。

まずは現時点での相続税額の試算から始めることが、最適な対策選定の第一歩となります。

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