自動貯金

ボーナス貯金の割合は2〜3割が目安|自動移管の設定5分で使い切りを防ぐ

ボーナスの貯金割合とは、ボーナス手取り額のうち貯蓄に回す比率のことです。一般的な目安は手取りの2〜3割で、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の最新調査(2025年)では手取り収入から金融資産に振り分けた世帯の平均割合は35%でした。ただし金融資産保有世帯の約6割はまったく振り分けていないのが実態です。割合を決めても使い切ってしまう方は、支給日当日にお金が自動で移動する仕組みを作ることが先決です。この記事では、貯蓄の実態データと、5分で設定できる自動移管の手順を解説します。

ボーナスが入ると使ってしまうのは意志の弱さではなく脳のクセ

ボーナスの3割は貯金しようと決めたのに、支給日から数日経つと予定外の出費に消えていく。こんな経験はないでしょうか。これは意志が弱いのではなく、脳の仕組みとして当然の反応です。

臨時収入が入ると「ちょっとくらい使ってもいいか」と感じるのは、普段の給料とは別のお金だと脳が判断するからです。行動経済学ではメンタルアカウンティング(心の会計)と呼ばれる現象で、ボーナスや臨時収入を自由に使えるお金として扱いやすくなります。

特に支給直後は「口座に余裕がある」と感じやすく、少しくらい使っても大丈夫という判断が働きがちです。割合を決めるだけでは守り切れないのは、こうした心理が自然に作用するからです。

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ボーナス月だけ赤字になるという家計をよく見ます。臨時収入があると財布のひもが緩むのは人間の本能なので、仕組みで先回りするのが確実です。私自身もWealthNaviの自動積立をボーナス月に増額する設定にしていて、入金された時点で貯蓄分が確定するようにしています。

年間手取りからどのくらい金融資産に回しているか|最新調査データ

そもそも世の中のみなさんは、手取り収入のどのくらいを貯蓄や投資に回しているのでしょうか。J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯・2025年)では、年間手取り収入から金融資産に振り分けた割合を年代別に調べています。

年代 金融資産に振り分けた世帯 振り分けなかった世帯 振り分けた世帯の平均割合
20代 59.0% 41.0% 47%
30代 50.2% 49.8% 40%
40代 46.0% 54.0% 37%
50代 41.9% 58.1% 34%
全国平均 38.4% 61.6% 35%

出典:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(2025年)問3(a)(b)

全国平均では、金融資産保有世帯のうち約6割が手取り収入を金融資産にまったく振り分けていないのが実態です。逆に言えば、ボーナスから2〜3割でも自動で貯蓄に回す仕組みを持つだけで、過半数の世帯より確実に資産が積み上がる状態を作れます。

注目したいのは20代・30代で振り分けた世帯の平均割合が40〜47%と高い点です。NISAなどを活用して手取りの一部を金融資産に回す習慣が若い世代ほど広がっていると考えられます。一方、40代・50代は住宅ローンや教育費の負担から振り分け率が下がる傾向があり、ボーナスを活用した貯蓄の重要性がより高い年代とも言えます。

支給日当日に貯金を確定させる自動移管の設定手順

ボーナス支給日に合わせて自動で貯蓄口座にお金を移す設定をすれば、意志の力に頼らず貯金が確定します。

ネット銀行の定額自動入金・自動振込を活用する

住信SBIネット銀行の「定額自動入金サービス」を使えば、給与口座(他行)から毎月決まった日に指定額を自動で引き出せます。手数料は無料で、引落日は毎月5日または27日から選択します。

住信SBIネット銀行での設定ポイント

  • 引落日はボーナス支給日に近い5日または27日を選択
  • 金額変更は引落日の8営業日前(午前11時)まで対応可能
  • 目的別口座への自動振替も併用すると、メイン口座と貯蓄を分けられる

ボーナス月だけ金額を増やす設定方法

住信SBIネット銀行の定額自動入金は、毎月同額の引き落としが基本です。ただし引落日の8営業日前までにWEBサイトで金額を変更できるため、ボーナス月だけ増額する運用が可能です。

ボーナス月の増額手順(住信SBIネット銀行の場合)

ログイン後「定額自動入金サービス」画面を開き、変更したい契約の「編集」から引落金額を変更します。たとえば通常月は3万円、ボーナス月(6月・12月)は15万円に変更するといった運用です。ボーナス月が終わったら、翌月の引落日の8営業日前までに通常額へ戻すのを忘れないようにしましょう。スマートフォンのカレンダーに「自動入金を元に戻す」とリマインダーを入れておくと安心です。

楽天銀行を使っている場合は「毎月おまかせ振込予約」で、楽天銀行から貯蓄用口座へ毎月自動振込を設定できます。ただし金額変更時は既存の設定を削除して再登録が必要な点に注意してください。

※サービス仕様は変更される場合があります。最新情報は住信SBIネット銀行 定額自動入金サービス楽天銀行 毎月おまかせ振込予約の各公式サイトをご確認ください。

5分で完了する最小構成の口座設計

口座を細かく分けすぎると管理が面倒になり、結局続きません。給与口座+貯蓄専用口座の2つで十分です。

貯蓄専用口座はキャッシュカードを持ち歩かない、アプリをホーム画面から外すなど見えにくく・使いにくくしておくと効果的です。住信SBIネット銀行の目的別口座を使えば、1つの銀行内で「旅行用」「教育費用」など目的ごとに残高を分けることもできます。

ボーナス貯金の割合別シミュレーション|2割・3割・5割で年間いくら貯まるか

ボーナスの貯金割合を2割・3割・5割に設定した場合、年間でどのくらい差がつくかを見てみましょう。手取りボーナスが夏・冬あわせて年間80万円のケースで計算します。

貯金割合 1回あたりの貯金額(40万円の場合) 年間貯金額(夏+冬) 5年後の累計
2割 8万円 16万円 80万円
3割 12万円 24万円 120万円
5割 20万円 40万円 200万円

※手取りボーナスが夏・冬各40万円(年間80万円)の場合の単純計算。実際のボーナス額は勤務先により異なります。

2割と5割では、5年間で120万円の差がつきます。ただし最優先は続けることです。生活費が足りなくなって貯蓄口座から引き出すくらいなら、2割で確実に続ける方が結果的に貯まります。

ボーナス支給前に5分で終わる「使う・貯める」仕分けワーク

ボーナスは「全体の割合を決める」だけだと守りにくいものです。支給前に「使う分」と「貯める分」を具体的な金額で仕分けておくと、自動移管の設定額もスムーズに決められます。

支給前の仕分けワーク(5分で完了)

ステップ1:ボーナス手取り予想額を書き出す
前回のボーナス明細を参考に、手取り額を概算します。正確でなくてOKです。

ステップ2:確定している支出を引く
ボーナス払いのローン返済、帰省費用、年払いの保険料など、すでに使い道が決まっている金額を差し引きます。

ステップ3:残りを「貯める」と「自由に使う」に分ける
残った金額の3割以上を貯蓄に回し、残りは自由に使ってOKです。自由に使える金額が明確になるので、罪悪感なく使えます。

この仕分けを支給前にやっておくと、ボーナスが振り込まれた瞬間に「もう自動移管で貯蓄分は確定済み、残りは自由に使える」という状態が作れます。

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よくある失敗は5割貯金を目指して生活費が足りなくなり、貯蓄口座から引き出すパターンです。最初は2〜3割の控えめな設定で始め、半年続いたら割合を上げる方が結果的に貯まります。仕分けワークで「自由に使える金額」をはっきりさせておくのがコツですよ。

ボーナス貯金の割合でよくある質問

ボーナスの貯金割合は手取りの2〜3割が現実的な目安で、自動移管の仕組みを作ることで割合を守りやすくなります。ここではよくある疑問にお答えします。

ボーナスを全額貯金するのはやりすぎですか?

生活費に余裕があるなら全額貯金も選択肢のひとつです。ただし「全額貯金しなければ」というプレッシャーが強いとボーナス支給がストレスになり、反動で日常の支出が増えるケースもあります。確定している支出を除いた残りの5〜8割を貯蓄に回し、残りは自由に使うくらいのバランスがおすすめです。

ボーナスがない場合はどうすればいいですか?

ボーナスがない場合は、毎月の手取りから先取り貯蓄の仕組みを作ることが優先です。最新の調査でも金融資産保有世帯の約6割が手取りを金融資産に振り分けていない状況ですので、毎月の定額自動入金で1万円でも2万円でも先に移しておくだけで着実に差がつきます。

夏と冬のボーナスで貯金割合を変えるべきですか?

夏のボーナスは帰省や旅行など出費がかさむ時期と重なるため、夏は2〜3割・冬は4〜5割のように差をつけるのも合理的です。大切なのは年間トータルで目標額に届くかどうかなので、夏冬で均等にこだわる必要はありません。

ボーナスの貯金は普通預金と定期預金どちらがいいですか?

すぐに使う予定がなければ定期預金に移すのもひとつの方法ですが、まずは普通預金で「別口座に移す」仕組みを作ることが優先です。定期預金に入れると簡単に引き出せなくなるので使い込み防止には有効ですが、急な出費に対応しにくくなります。生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)が貯まるまでは普通預金で流動性を確保し、それを超えた分を定期預金やNISAでの運用に回すのが一般的な流れです。

ボーナス貯金とNISAはどう使い分ければいいですか?

ボーナスの貯蓄先として普通預金とNISA(つみたて投資枠)の使い分けで迷う方は少なくありません。まずは生活防衛資金を普通預金で確保し、それを超えた分をNISAのつみたて投資枠に回すという順番がおすすめです。NISAのつみたて投資枠はボーナス月だけ積立額を増やす「ボーナス設定」に対応している証券会社もあるので、自動移管と組み合わせると手間なく運用に回せます。

  • この記事を書いた人

ウィズマネ編集部

ウィズマネ貯金では、貯金ができない人でも今すぐ貯金ができるようになるための情報をまとめて紹介しています。ファイナンシャルプランナー(FP)ならではの視点でアドバイスしているので、これから貯金を考えている方や貯金の仕方を見直したい方は是非チェックしてください。

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